「助産師って、結局なにをしてくれる人なんですか?」
これ、実は妊婦さんから本当によく聞かれる質問です。
そして私たちは毎回こう思います。
もっと早く知っていてほしかったなぁ、と。
助産師は、妊娠した人のすぐ近くにいます。
でも、こちらを意識しなければ、一生関わらずに終わることもある職業です。
時には看護師さんと思われ、時には産科医の先生と思われる。
でも、そのどちらでもありません。
助産師は、正常な妊娠・出産・産後の経過を見る専門家です。
看護師の知識と技術を持ちながら、
さらに妊娠・出産・母乳育児・新生児ケアを深く学び、
何千というお産とお母さんたちを見てきています。
そして実は
産後のメンタル不調を、一番最初にキャッチしやすい存在でもあります。
「どこで産むか」より、「誰と産むか」が大事な時代
妊婦健診の補助券が増えたり、
産後ケア事業が広がったり。
国も少子化対策として、いろいろ動いています。
でも現場にいる私たちからすると、
「制度を増やすだけじゃ、お母さんの孤独は減らないのよね…」
と思うことも正直あります。
たとえば最近増えた「産後2週間健診」。
もちろん必要です。
でも、流れ作業みたいに
- 悪露(オロ)のチェック
- 血圧測定
- エジンバラ産後うつ質問票
これだけで終わってしまったら。
お母さんの本当の不安って、置き去りになっていませんか?
産後うつは、“点数”だけでは分からない
エジンバラ産後うつ質問票。
これは産後うつを早期発見するための大切なツールです。
でもね。
点数だけ見ても、本当の気持ちは分からないんです。
実際に話してみると、
「泣きたかっただけ」
「誰かに大丈夫って言ってほしかった」
「ちゃんと育てられてるか不安だった」
そんな気持ちを抱えているお母さんが本当に多い。
逆に言えば、
助産師とゆっくり話をすることで、不安が軽くなるお母さんもとても多いんです。
産後のお母さんって、“正解”が欲しいんじゃない。
「これでいいんだよ」って確認したいんです。
産後健診で本当に大切なのは「話せること」
産後2週間頃の悪露は、ある程度出ていて当然です。
回復していく途中だから。
だから私たちは、数字やチェック項目だけよりも、
- 家でちゃんと眠れている?
- 赤ちゃんが泣くと怖くならない?
- 母乳つらくない?
- 一人で抱え込んでない?
そんな話を大事にしています。
今はリモートでの産後相談も増えています。
画面越しでも、お母さんの表情って分かるんですよ。
「あ、この人、頑張りすぎてるな」
って。
助産師って、そういう“言葉にならないSOS”を見る仕事でもあります。
母乳育児がつらい時、頼っていい
早産だった赤ちゃん。
体重が増えにくい赤ちゃん。
母乳がうまく飲めない赤ちゃん。
そんな時、お母さんは自分を責めます。
でもね、赤ちゃんって教科書どおりには育ちません。
だから母乳外来があります。
だから助産師がいます。
「また来ちゃいました」
それでいいんです。
乳腺炎でもいい。
授乳がつらくてもいい。
育児に自信がなくてもいい。
一人で抱え込むほうが、よっぽど危ない。
育児は“孤独との戦い”にしなくていい
育児が始まると、
必ずどこかで「誰かに寄りかかりたい日」が来ます。
それは甘えじゃありません。
人間として普通です。
むしろ、頼れないお母さんのほうが心配。
だから私たちはいつも言います。
「困ったら、またおいで」
産院を卒業したら終わりじゃない。
助産師との関係は、そこで切れていいものじゃないんです。
妊娠中も、産後も、育児中も。
お母さんには“帰ってこられる場所”が必要だから。
妊娠・出産・育児で不安なあなたへ
もし今、
- 妊娠して不安が止まらない
- 出産が怖い
- 産後うつが心配
- 母乳育児につまずいている
- 誰にも弱音を吐けない
そんな気持ちがあるなら。
助産師を頼ってください。
検索するときは、
「助産師 外来 産後ケア」
「産後うつ 相談 助産師」
「母乳外来 おすすめ」
「妊娠 不安 誰に相談」
そんな言葉で探してみてください。
案外、あなたの近くにも
“おせっかいだけど味方になってくれる助産師”がいるかもしれません。
そしてもし困ったら。
何回でも来てください。
お母さんは、一人で育児しなくていいんです。