立ち会いと面会

ごきげんよう。

みなさん気になっているであろう、
立ち会い出産と面会の開始についてお話しします。

ご存知の様に只今、日本ではコロナ禍です。
しかし、周りの国はどこも感染症対策は解除しました。
あの中国でさえ、デモをきっかけに一斉にコロナ対策を
解除しフリーになりました。

なぜか、日本だけは
PCR陰性証明書、健康チェック、行動記録………………
ちなみに、当院スタッフ全員に行っています。

なぜ?
感染症分類が2類だからです。

色んな意味でエッセンシャルワーカーにおいては
コロナと背中合わせで未だに危機的状況に晒されています。
濃厚接触、無症状感染であっても陽性になれば
一定期間の隔離

院内でクラスターがでれば病棟または病院閉鎖
当院の様な小さな個人病院ですと閉院も
覚悟しなければなりません。

一般の方達よりも医療者は患者さんの命が
かかっていますから、どこも躍起になって
感染対策に尽くしています。

どこの病院もそれは同じなのです。

ですから、いくらワールドカップを観て

「マスクしてんの日本人だけじゃん!」って
揶揄せずに
日本人がいかにコンプライアンスの良い民族で
あるかを褒めていただきたいのです。

2類から5類にさがれば、ただの風邪。
また、いつか元の生活が送れるようになります。

当院も先日より条件つきではありますが、
立ち会いと面会を再開しました。

しかし、くれぐれもまだ、国では2類という事を
ご理解下さい。

立ち会い出産や面会を許している医療機関は
どこも同じ、感染者を出さないように
皆さんの想像を超えた工夫や努力をしているからこそ
かなっているんです。
決してフリーで叶う事ではありません。

感染症は人の出入りが多いほど感染の確率が
上がります。

ご主人を院内に入れるという事は
感染の機会を院内に増やす事に繋がります。
ですから、細かい条件が付くのは仕方のない事なのです。

あくまで国の方針(感染症分類:第2類)に従って
忠実に行ったことで
この様な条件を当院で産出しました。

これも、何度も院内で話し合いを繰り返して譲歩
できる部分と出来ない部分のせめぎ合いで
作った対策です。

勿論、ご主人に全てを委ねるわけではありません。
当院でも感染対策にかなりの設備投資をしております。

景観が損なわれない様に目立たないように機械を
配置したいのですが、やはり空気清浄機や陰圧機は
場所も広く取られますので完全に目隠しは難しいです。

また、お産の際は安楽のため産婦さんのみノーマスクです。
すると感染源となるエアロゾルが飛び散るため
機械を全開で作動しお産に寄り添っていますから
音が気になってしまうかもしれません。ごめんなさい。

音楽などで対応しますが、決して完全な安楽を
図れてるとはいえないかもしれませんが、
コロナウィルスの対策としては今の技術では
これが限界です。

色々書きましたがつまりは
今の2類である以上
立ち会いや面会を受け入れるという事は、
命を守る目的とは逆行した事を意図して行うという事
になります。

「立ち会いの条件が厳しい」だとか、
ご意見を色々いただきましたが、
有事の際に
(自覚がない方もいるとは思いますが、今は有事です)
取る行動としては、ご自身の優先順位に忠実な思考と行動が
出来ている方に限って家族を安全に導けるのでは
無いでしょうか?

あなたにとって何が一番大事なの?
私は妊婦さん全員に聞きたいです。

これがわかってない方こそ、
どこぞのGoogle先生に
悪評を書き込み、イイネをしている
お暇な方達。
ピンぼけしているから外来でも話しが噛み合わない。

手前味噌ですが、
当院でお産された方の感想
「始め立ち会いや面会がなくて不安でしたが
意外と立ち会いも面会もない事で気を遣わず
マイペースでゆっくり過ごせました。」

という方が思いの他沢山いらっしゃることに
安心しております。
思った以上に皆さま大人でした。

沢山の制限がある中、頑張ってお産の為に身体作り
や、お産をよく頑張っておられると
職員一同涙涙でございます。

長くなりましたが
そこをどうかご理解いただき、ご協力ください。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。