母乳育児について

皆さんご機嫌よう。

今回やっと母乳についてお話しします。
どのくらいの方が興味があるかはわかりませんが
ちょっとだけお話しします。

前にも述べたように、産後ケアの希望が
増えています。

産後ケアは、当院でお産された方に限らず
他院でお産された方もご利用できますので、
実際、利用されるのは他院でお産された方の
方が多い状況です。

何故だと思いますか?
ご自身がお産されたところできちんと
母乳指導なされてないからと察しています。

母乳相談で利用される方の多くは3〜4ヶ月ごろ
問い合わせされますが、母乳の仕組みからすると
早ければ早い方が良いのです。

早く言えば、妊娠中から準備が必要である
という事になります。

母乳育児を望んでいらっしゃるママに
関してお伝えしますと、お産する場所で
半数以上の方は、母乳育児は困難になります。

無痛分娩を選択される方ならなおのこと

陣痛ホルモンと母乳分泌ホルモンは同じなので、
自前の陣痛ホルモンを抑制される無痛分娩は
母乳分泌が落ちるのはやむ負えない事です。

そうすると、ママと赤ちゃんに
母乳分娩を促すかかわりをより積極的に
やっていただかないと
母乳分泌が促されません。

分娩なさった産院が熱心にサポートしてくれる
体制を取っていない限り、母乳育児を確立するには
大変厳しいながら、難しい事となるでしょう。

ですから、産後でも赤ちゃんを預かってママに
休息をくれる産院は「優しい」のではなく
ママの母乳確立を妨げる要因になってる事を
知っておいて下さい。

確かに、赤ちゃんを預かったほうが授乳相談の
ナースコールがない分スタッフも休めるので
楽ちんなのです。

もちろん、お産の森でも赤ちゃんをお預かりする
ことは稀にあります。出血が多かった方や
分娩で疲労困憊のママが対象です。

母乳は夜間に活動しますし、赤ちゃんも夜行性なので
昼間にお預かりして休んで頂く事が多いです。

長時間の母児分離は母乳分泌にも、母子関係構築にも
多大な影響を与えるので全く勧めていませんが、
やはり当院でも赤ちゃんを置いて退院するママは
多いです。

母乳確立に影響する時間は5日間といわれています。
実は母乳確立を左右する時間は非常に短いので
私達も必死に夜中の授乳に寄り添うのです。

当院は、他院からの対応はしておりますが
上記の理由から、母乳育児を望まれろのであれば
母乳に寄り添ってくれる産院選びから、
始めなければいけません。

アメニティや、イベント、豪華な祝膳、
プレゼントなんて、正直、お産にも母乳にも
何の関係もありません。

必要なのは、自分が望むお産ができるサポートを
してくれて、母乳育児のためにきちんと知識や技術を
指導して思いに寄り添ってくれる産院で
あるかどうかです。

産院だから、スタッフの誰もが当たり前に
知識や技術を身につけてるってことは、
まずありません。

あったとしたら、退院したばかりの産婦さん達が、
産後の母乳育児にこんなに悩んでいるはずが
ないのです。

母乳瓶を持って数ヶ月の赤ちゃんに授乳されてる
若いママの姿を見ると私は切なくなるのです。