「赤ちゃんの体重が増えてない…」と不安なお母さんへ。母乳育児で本当に大切なこと

産後のお母さんたちが、とても気にするもの。
それが“赤ちゃんの体重”です。

もちろん大事ですよ。
大事なんですが……

入院中、1日に何回も体重を測って、一喜一憂してしまうお母さん。
実はとても多いんです。

今日は、母乳育児を頑張りたいお母さんに向けて、「本当に大切なこと」を助産師目線でお話しします。

母乳は、産後すぐにジャージャー出るものではありません

まず安心してほしいのは、母乳は産後すぐ大量に出るものではない、ということ。

むしろ、退院する頃に少しずつ軌道に乗ってくるくらいが自然です。

「全然出ません…」と涙ぐむお母さん。
うんうん、大丈夫。珍しくありません。

ただし、母乳の分泌には個人差があります。

特に、

  • 年齢
  • 体力
  • 妊娠中の生活習慣
  • 栄養状態
  • 休息

これらはかなり影響します。

一般的に10代・20代前半のお母さんは分泌が良い傾向がありますが、30代以降は身体の回復にも時間がかかりやすく、母乳育児にも“準備力”が必要になります。

母乳育児で本当に大切なのは「体重測定」ではない

ここ、声を大にして言いたい。

母乳分泌に大事なのは、

  • しっかり休むこと
  • 頻回授乳
  • 栄養を摂ること
  • 赤ちゃんと一緒に過ごすこと

です。

この中に「何回も体重を測る」は入っていません。

入院中の赤ちゃんの体重増加なんて、本当にわずか。
それなのに毎回測ることで、

「増えてない…」
「足りてないのかな…」
「私のおっぱいダメなんだ…」

と落ち込んでしまう。

でもね、その不安やストレスが、今度は母乳分泌に影響してしまうんです。

お母さんの身体って、ものすごく繊細なんですよ。

母乳育児は「産後から」ではなく妊娠中から始まっている

私はよく妊婦さんに言います。

「母乳育児は妊娠中から始まっていますよ」と。

すると、「えっ、まだ産まれてないのに?」って顔をされます。笑

でも本当にそうなんです。

妊娠中から、

  • 体力をつける
  • 睡眠を整える
  • 食事を見直す
  • 冷えを防ぐ
  • お産に向けて身体を作る

こういう積み重ねが、産後の回復力や母乳分泌につながっていきます。

母乳育児がうまくいかず悩む方の多くは、決して“努力不足”ではありません。
ただ、「準備の大切さ」を知らなかっただけなんです。

赤ちゃんと一緒に過ごす時間が、母乳を育てる

出産後すぐから母子同室を頑張ったお母さんは、比較的スムーズに母乳育児へ移行しやすい傾向があります。

赤ちゃんは、お母さんのおっぱいを吸いながら、

「こうやって飲むんだ」
「ここが安心する場所なんだ」

と学んでいきます。

逆に、長時間預けることが続くと、哺乳瓶の飲み方に慣れてしまい、おっぱいを吸うのが難しくなる“吸啜混乱(きゅうてつこんらん)”が起きることもあります。

もちろん、産後の体調は本当に人それぞれ。
無理をしすぎる必要はありません。

でも、「今が母乳育児のスタートなんだ」と知っておくだけでも、お母さんの選択は変わってきます。

助産師が口うるさく見える理由

助産師って、ときどき厳しく見えるでしょう?

「休んで!」
「ちゃんと食べて!」
「夜も授乳して!」

……もう親戚のおばちゃん並みに言います。笑

でも、それには理由があります。

私たちは毎日、たくさんの産後トラブルを見ています。

  • 母乳が出なくて苦しむお母さん
  • 乳腺炎で高熱を出すお母さん
  • 睡眠不足で限界になるお母さん
  • 「こんなはずじゃなかった」と泣くお母さん

だから、「今のうちにできること」を必死で伝えたくなるんです。

少々おせっかいでも、未来のお母さんを助けたい。
そんな気持ちで言っています。

完璧じゃなくていい。でも“知っておく”ことは大事

ここまで読んで、

「ちゃんとできてない…」
「私ダメかも…」

と思わないでくださいね。

育児は、始まってみないと分からないことだらけです。

でも、知識があるだけで防げる苦労もあります。

だから私は、少しでも多くのお母さんに、

  • 母乳育児の現実
  • 妊娠中の準備の大切さ
  • 産後の身体の変化

を知ってほしいと思っています。

母乳でも、ミルクでも、混合でも。
最終的に赤ちゃんが元気に育てば、それが一番。

ただ、「母乳育児を頑張りたい」と思うなら、妊娠中から身体を整えておくことは、きっとお母さん自身を助けてくれます。

最後に。お母さん、自分を責めないで

母乳育児って、想像以上に体力も気力も使います。

だからこそ、

  • 頑張りすぎない
  • 一人で抱え込まない
  • 不安を相談する

これも、とても大切。

お母さんが笑っていること。
それが赤ちゃんにとって、一番の安心です。

今日も授乳、おつかれさま。
眠れる時は5分でも寝てくださいね。

「自然分娩したい」なら、妊娠中から“お産の準備”を始めよう

今回は、妊娠後期になっても生活習慣を整えたり、お産に向けた身体づくりが進まないまま、「できれば自然分娩で産みたいです」と希望される妊婦さんについてお話しします。

最初にお伝えしたいのは、自然分娩は“その日だけ頑張れば叶うもの”ではない、ということです。

ちょっと耳が痛いかもしれませんが、お産って、妊娠中の積み重ねが本当にそのまま出るんですよ。
これは長年、助産師としてたくさんのお産を見てきたからこそ感じることです。

自然分娩を目指すなら、妊娠後期の過ごし方が大切

「自然に産みたい」と願うこと自体は、とても素敵なことです。
でも、そのためには妊娠中から身体と向き合う必要があります。

  • 食事を整える
  • 睡眠をとる
  • 身体を冷やさない
  • 適度に動く
  • 無理をしすぎない
  • お腹の張りを放置しない

こうした毎日の積み重ねが、安産につながっていくのです。

妊娠36週、37週になっても仕事中心の生活が続き、「休めない」「私しかできないから」と頑張り続けている方も少なくありません。

でもね、お母さん。
赤ちゃんは24時間、休まずお腹の中で生きています。

仕事を大切にする責任感は素晴らしい。
けれど、今だけは“赤ちゃんを産む準備”も同じくらい大切にしてほしいのです。

昔より自然分娩が難しくなった理由

「昔の人は普通に産めていたのに」と言われることがあります。

確かに昔は医療介入が少なくても出産できた時代がありました。
でも、今は女性の結婚年齢・出産年齢が上がり、生活習慣も大きく変わりました。

便利な生活の一方で、

  • 運動不足
  • 慢性的な冷え
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 長時間労働

こういった要素を抱えたまま妊娠する方が増えています。

つまり、「医療が増えたから自然分娩できなくなった」のではなく、現代の生活そのものがお産を難しくしている面があるのです。

若い妊婦さんにあって、大人世代が忘れがちなこと

10代や20代前半の妊婦さんは、身体の柔軟さもありますが、何より“素直さ”が強みです。

「こうするといいよ」と伝えたことを、そのまま実践してくれる。
次の健診でしっかり改善してくる。

この柔らかさって、お産ではとても大切なんです。

一方で、30代以降の妊婦さんは人生経験が豊富です。
仕事もできるし、自分なりの考えもしっかり持っている。

でも、お産に関しては誰でも初心者。

そこに「私はこうしたい」が強くなりすぎると、必要なアドバイスまで自己流にアレンジしてしまうことがあります。

助産師としては、「どうか赤ちゃんの安全を最優先に考えてね」と、ついおせっかいを焼きたくなるのです。

妊娠中の“無理”は、出産で一気に表面化する

妊娠中によく聞く言葉があります。

「忙しくてご飯を食べられなかった」
「疲れて運動できない」
「お腹が張るけど休めない」

……うーん。
気持ちはわかる。ものすごくわかる。

でも、その“無理”を全部引き受けているのは、お母さんの身体なんですよ。

そして最後には、お産という大仕事が待っています。

お産は、体力勝負。
ごまかしがきかない世界です。

だから助産師は、口うるさく「休んで」「食べて」「身体を温めて」と言うんです。

嫌われ役ですよねぇ。
でも、お母さんと赤ちゃんに元気でいてほしいからなんです。

医療介入は「失敗」ではない

誤解してほしくないのは、帝王切開や促進剤、無痛分娩などの医療介入が悪いわけではありません。

必要なときに医療の力を借りるのは、赤ちゃんを守るための大切な選択です。

ただ、妊娠中に身体づくりをしてきた人と、まったく準備できなかった人では、お産の進み方に差が出やすいのも事実。

だからこそ、妊娠中から“お産モード”に入ることが大切なのです。

お母さんは、出産と育児で育っていく

ここまで読むと、「私できてない…」と落ち込む妊婦さんもいるかもしれません。

でも大丈夫。

最初から完璧なお母さんなんていません。

出産して、泣いて、悩んで、眠れなくて。
それでも赤ちゃんと一緒に、お母さんも育っていくんです。

助産師としてたくさんのお母さんを見てきましたが、妊娠中は不器用だった人ほど、子育ての中で大きく変わっていくこともあります。

だから今からでも遅くありません。

まずは今日、ちゃんとご飯を食べる。
少し早く寝る。
お腹を撫でながら赤ちゃんに話しかける。

そんな小さな積み重ねが、安産への第一歩になります。

お産も子育ても、人生の中でものすごく大きな経験です。
苦しくて、でも人を強くしてくれる。

私たち助産師は、ときに厳しく、ときにうるさく、でも心の中では「がんばれ、お母さん」って全力で応援しています。

産後うつを防ぐために|助産師が伝えたい“無理しない子育てと習い事”

妊娠中・産後のお母さんへ
ちょっとおせっかいな助産師から、「身の丈にあった生活」のお話です。

最近は交通も便利になって、習い事や学校の選択肢もぐっと広がりましたね。
「子どもの可能性を広げたい」その気持ち、とてもよく分かります。

検索でもよく見ますよね。
「子ども 習い事 何歳から」「英語教育 早い方がいい」なんて。

確かに、才能がある子にとってはチャンスが増えるいい時代です。
でもね、少しだけ現実的な話をすると

ほとんどの習い事は「本当に好き」でないと続きません。
そして、将来の職業につながるケースはごく一部です。

ここまでは、まあいいんです。問題はその先。

妊娠中・産後に無理を重ねていませんか?

「ここまでお金も時間もかけたんだから」
そんな思い、出てきますよね。

でも今のあなたは、妊婦さん、あるいは産後のお母さんです。

優先順位、ちょっとだけ整理しましょう。

妊娠中の最優先は「安全にお産を終えること」
産後の最優先は「しっかり休んで回復すること」

これ、揺るがない基本です。

タイミング、今じゃないとダメですか?

例えばこんなケース。

・幼稚園入園に合わせて遠方の園を選ぶ
・小学校入学と同時に新しい塾や習い事をスタート
・送り迎えで毎日バタバタ

ちょっと厳しい言い方になりますが
それ、今じゃないと本当にダメですか?

お母さんの体、ちゃんと回復していますか?

産後の体と心は、想像以上にデリケート

産後は「ちょっと寝れば元気になる」なんてレベルじゃありません。

・ホルモンバランスの変化
・慢性的な睡眠不足
・体のダメージの回復途中

この状態で無理をするとどうなるか。

産後うつ(産後うつ病)になるリスクもあります。
これは誰にでも起こり得るものです。

「私は大丈夫」なんて保証、誰にもできません。

子どもにとって本当に大事なこと

少し想像してみてください。

どれだけ習い事ができても、
どれだけ英語が話せても、

その成長をお母さんに見てもらえないとしたら?

子どもにとっての安心や幸せって、
実はとてもシンプルです。

「お母さんが元気でそばにいること」

これに勝るもの、そう多くありません。

助産師からの現実的なアドバイス

ちょっと現場目線でお伝えしますね。

新しいことを始めるタイミングは
少なくとも悪露(オロ)が落ち着いてから。

そこまでは「回復期間」です。

焦って動く時期ではありません。

まとめ|妊娠中・産後の優先順位

・まずはお母さんの体と心の回復
・無理なスケジュールは入れない
・習い事や教育は「後からでもできる」
・子どもの未来は長い、今だけが勝負じゃない

最後に。

子どもの可能性は、これからいくらでも広がります。
でも、お母さんの体はひとつだけ。

どうか大事にしてください。

元気な体で、子どもの成長を見守る。
それがいちばんの土台です。

あなたが元気でいること、それが何より大切です。

産後の大量出血、その原因は?|助産師が伝えたい“胎盤遺残と癒着胎盤”の話

皆さん、ごきげんよう。
ちょっとおせっかいだけど現場を長く見てきた助産師から、今日は少し重たいけれど大事なお話です。

今回は「産後 出血 原因」「胎盤遺残とは」「医療ミスかどうか」といった検索でもよく見かけるテーマについて、実際に相談を受けたケースをもとにお話しします(ご本人の了承済みです)。

産後3週間後の大出血…原因は?

ある方が出産後、産後3週間で突然の大量出血
病院で診察したところ、原因は「胎盤遺残」でした。

胎盤が子宮内に一部残ってしまう状態ですね。

すぐに処置が行われたのですが、ここで問題が起きます。
実はその胎盤、「癒着胎盤」だったんです。

癒着胎盤とは?リスクを正直に話します

「癒着胎盤」というのは、胎盤が子宮に強くくっついて剥がれにくい状態。

これ、珍しいと思われがちですが、
現場から言うと、決してゼロではないし、想定外で出てくることもある厄介なケースです。

この状態で胎盤を剥がす処置をするとどうなるか。

・大量出血のリスク
・子宮に穴が開く(子宮穿孔)
・腸まで傷つく可能性(腸穿孔)

今回もまさにそのケースで、処置はかなり難航し、最終的には外科手術で腸を一部切除することになりました。

「これって医療ミス?」という疑問

ここ、皆さん気になるところですよね。

結論から言います。

これは医療ミスではなく、手術に伴う合併症です。

少し厳しい言い方になりますが、医療は100%安全なものではありません。

どんなにベテランの医師でも、一定の確率で合併症は起こり得ます。

私自身、大学病院時代から
若手・ベテラン問わず、同様のケースを複数見てきました。

なぜ起きるのか?体の背景も関係します

癒着胎盤が起こりやすい背景としては、例えば

・過去の人工中絶(特に複数回や処置が荒かった場合)
・妊娠初期の出血やトラブル
・子宮内のダメージの既往

つまり、医療側だけの問題ではなく、体の状態が関係することも多いんです。

むしろ「守られたケース」でした

今回のケース、結果だけ見ると大変そうに感じますよね。

でも現場目線で言わせてもらうと、かなり守られた、運の良いケースです。

なぜか。

・迅速に対応された
・外科対応が間に合った
・子宮が温存された
・命が助かった
・赤ちゃんも無事

場合によっては、子宮全摘、人工肛門…ということも現実にはあります。

だから私は正直にこう思いました。

「いい医療者に当たったね」と。

医療者は敵ではありません

最近、「医療ミス」「医療事故」という言葉が先行しがちですが、

現場の人間は、24時間、本気で命を守ろうとしています。

夜中の大出血、緊急輸血、バタバタの現場。
それでも最善を尽くしているんです。

患者さんを傷つけようと思って医療をする人、私は一人も見たことがありません。

妊婦さん・産後ママへ伝えたいこと

ここからはあなたへのメッセージです。

もし同じような場面に出会ったら、まずは「怖かった」「大変だった」その気持ちは大事にしてください。

でも同時に、

・どんな説明を受けていたか
・どんなリスクがあったか
・何が最善だったのか

一度、冷静に振り返ってみてほしいんです。

緊急時って、本当に説明が頭に入らないものですからね。

まとめ|産後トラブルと向き合うために

・産後の大量出血はすぐ受診
・胎盤遺残や癒着胎盤は誰にでも起こり得る
・手術には合併症のリスクがある
・医療は完璧ではないが最善を尽くしている
・感情と事実は分けて考える

最後にひとこと

命があって、赤ちゃんも元気。
それって、当たり前じゃありません。

これから始まる育児、体力も気力もいります。

だからね、
誰かを責めることにエネルギーを使うより、
これからの生活に力を残しておいてほしい。

その方が、きっとあなたも赤ちゃんも幸せです。

ちょっとズバッと言ったかもしれませんね。
でも全部、あなたと赤ちゃんを守りたいからです。

現場叩き上げの助産師より。

破水かもと思ったら、一人で悩まないで|助産師からのお願い

お産が近づいている妊婦さんへ
ベテラン助産師から、ちょっとおせっかいだけど大事なお話です。

今日は多くの方が不安になる「破水」について、しっかりお伝えしますね。
検索でもよく見られる「破水 見分け方」「破水 気づかない」なんて言葉、気になっている方も多いでしょう。

まず正直に言います。
破水と尿漏れの違い、プロでも一瞬迷うことがあるくらい、分かりにくいです。
だから「これって破水?」と思った時点で、自己判断は卒業してください。

診察すれば、きちんと分かります。
逆に言うと、診察しない限り確定はできません。

「破水かも」と思ったら最優先でやること

ネット検索ではなく、クリニックに電話です。
これが一番早くて安全。

週末や夜間に入ってから不安になる方、とても多いんですが…
本音を少しだけ言うとね、
「昼間に相談してくれていたら、もっと安心できたのに」と思うこと、実は少なくありません。

でも責めたいわけじゃないんです。
不安で動けなかった気持ちも、ちゃんと分かっています。

だからこそ伝えます。
迷ったら早めに動く、それが赤ちゃんを守る一番の近道です。

破水を甘く見てはいけない理由

ここ、大事なところなので少しだけ真面目に。

破水が起きると、お腹の赤ちゃんは外の世界とつながります。
もし感染があれば、赤ちゃんに影響が出る可能性があります(垂直感染)。

そうなるとどうなるか。

・赤ちゃんだけ別の病院へ搬送
・ママと離れ離れ
・母乳が難しくなる可能性

…ね、想像しただけでつらいでしょう?

さらに「前期破水(陣痛がない破水)」は、特に感染リスクが高いです。
そして破水した瞬間から、実は時間との勝負が始まっています。

「様子を見る」が危険なケース

ネットでは「少量なら様子見」なんて書いてあることもありますよね。

でも現場から言わせてもらうと、
そこを素人判断で見極めるのはかなり危険です。

実際に私は、
「様子を見た結果、緊急帝王切開になった」ケースを何人も見てきました。

検索ではあまり出てこないけれど、現場では珍しくない話です。

助産師からのちょっとおせっかいなお願い

少し耳が痛いかもしれませんが、大切なこと。

医療はコンビニではありません。
でも私たちは、あなたと赤ちゃんを守るために、全力で待っています。

だからこそ
正しいタイミングで頼ってほしい。

夜中でもいいんです。
遠慮はいりません。
ただし「もっと早く相談できたはずのケース」は減らしたい。

まとめ|破水かも?と思ったら

・迷わずクリニックへ電話
・ネットで判断しない
・入院準備をしておく
・「大丈夫かな?」の段階で動く

最後にひとこと。

妊娠中は不安で当然。
でもね、不安なまま一人で抱え込む必要はありません。

あなたのそばには、ちゃんと頼れる人がいます。
だから遠慮せず、頼ってくださいね。

ちょっと口うるさい助産師より。
でも、あなたと赤ちゃんの無事を本気で願っています。

自分らしいお産って何だろう?|「こう産みたい」より大切なこと

こんにちは、こんばんは、ご機嫌よう。

今日は「自分らしいお産」についてお話しします。

最近は本当にいろんなお産がありますよね。

  • 無痛分娩
  • ソフロロジー
  • フリースタイル分娩
  • 計画分娩
  • 帝王切開

昔より選択肢は増えました。

でも助産師として長年お産を見てきて思うんです。

どんなお産方法を選んでも、根っこにあるのは同じ。

「自分で産む」という覚悟です。

「なんとなく産む」では、お産はしんどくなる

産院選びの時、多くの妊婦さんが

  • 家から近い
  • ご飯が美味しそう
  • 個室が綺麗
  • 口コミが良かった

もちろん、それも大事です(笑)

でも実は、“もっと大事なこと”があります。

それは、

「私はどんなお産をしたいのか」

を、自分なりに考えてみること。

ここが曖昧なままだと、陣痛が辛くなった時、気持ちが折れやすいんです。

無痛分娩でも、帝王切開でも、「産む」のはお母さん

たまに、

「無痛だから楽ですよね?」
「帝王切開だから下から産んでないですよね?」

そんな心ない言葉を耳にします。

もうね、言わせてください。

どのお産も命がけです。

無痛分娩だって、麻酔を使いながら赤ちゃんを迎える大仕事。

帝王切開なんて、手術です。

お腹を切って赤ちゃんを産んだあと、痛みの中で立ち上がり、歩き、授乳し、育児が始まる。

想像以上に大変です。

だから私はいつも思います。

赤ちゃんを産む方法に、偉いも偉くないもありません。

お産は「思い通り」にならないこともある

これも大切な話です。

妊婦さんはみんな、

「自然に産みたい」
「できれば医療介入なしで」
「理想のお産をしたい」

そう願います。

もちろん私たちも、できる限りその希望に寄り添いたい。

でもお産は、自然だからこそ予測できません。

途中で、

  • 吸引分娩
  • お腹を押す処置
  • 緊急帝王切開

そういう流れになることもあります。

その時に、

「こんなお産じゃなかった…」

と自分を責めるお母さんが本当に多い。

でもね。

どうか忘れないでください。

あなたは一生懸命、赤ちゃんを産んだんです。

そこに変わりはありません。

助産師は「代わりに産む」ことはできません

私たちは隣で支えます。

呼吸を整えたり、
腰をさすったり、
励ましたり、
安全を守ったり。

でも最後に赤ちゃんを産み出すのは、お母さん自身です。

だから私は妊婦健診でも、少し口うるさく言います(笑)

  • 食事
  • 体重管理
  • 運動
  • 睡眠
  • 冷え対策

「また言われた〜」と思うかもしれません。

でも全部、“お産を乗り越える身体作り”なんです。

「自分らしいお産」は、完璧なお産じゃない

SNSを見ると、

  • 感動的な立ち会い
  • キラキラ出産レポ
  • 理想通りのお産

たくさん流れてきます。

でも現実のお産は、

叫ぶし、泣くし、思い通りいかないし、「もう無理ーーー!」ってなります(笑)

それでいいんです。

お産はパフォーマンスじゃありません。

赤ちゃんとお母さんが無事であること。
まずそれが一番大事。

その上で、

「私、ちゃんと頑張ったな」

そう思えることが、“自分らしいお産”なんじゃないかなと思うのです。

妊娠中に育ててほしいもの

私は妊婦さんに、特別な能力を求めているわけではありません。

ただひとつ。

「自分で産むんだ」という気持ち。

これを少しずつ育ててほしい。

誰かが代わってくれるお産はありません。

でも逆に言えば、お産を経験した女性だけが知る強さがあります。

あの痛みを越えて、赤ちゃんを抱いた瞬間の顔って、本当に綺麗なんですよ。

これから出産を迎えるあなたへ

もし今、不安でいっぱいなら。

完璧なお産を目指さなくて大丈夫です。

バースプラン通りじゃなくてもいい。
途中で心が折れそうになってもいい。
泣いても叫んでもいい。

どうか、

  • 自分の身体を大切にすること
  • 赤ちゃんを迎える準備をすること
  • 信頼できる医療者を見つけること

そこを大切にしてください。

お産は、“誰かにしてもらうもの”ではなく、
あなたと赤ちゃんで作っていく時間です。

だからお産の森は、お母さんが
『私はちゃんと産んだ』
そう思えるお産を、一緒に支えていきたいと思っています。

ママは楽しんじゃダメですか?|ワンオペ育児で限界になる前に読んでほしい話

「子どもを預けてまで、自分の時間を作るなんて…」

そんな空気、まだありますよね。

でも今日は、助産師としてハッキリ言います。

ママこそ、ちゃんと休んでください。

しかも、“限界になる前”に。

ワンオペ育児は、想像以上に孤独です

妊娠・出産までは周りも優しいんです。

「無理しないでね」
「身体大事にしてね」

でも産後。

急に社会はこうなります。

「お母さんなんだから頑張って当然」

いやいやいや。
そんなわけあるかい(笑)

夜泣き。
授乳。
寝不足。
終わらない家事。
誰にも褒められない毎日。

しかもワンオペ。

これ、普通にしんどいです。

私も“一時保育”に救われた母親でした

実は私自身、専業主婦時代に一時保育を利用していました。

引っ越したばかりで土地勘もない。
頼れる人もいない。

歯医者すら簡単に行けない。

だから必死で調べて、一時保育をお願いしたんです。

週に一回だけ。

その数時間が、当時の私には命綱でした。

  • 鍼灸に行く
  • 妊婦健診に行く
  • 美容室に行く
  • 一人でご飯を食べる

ただそれだけ。

でも、その「ただそれだけ」が、心を立て直してくれたんです。

「子ども預けて遊ぶの?」と言われた話

今だから笑って話せますけど、当時は保育士さんから嫌味も言われました。

「歯医者くらいで預けるの?」
「美容室なんて後で行けば?」
「お母さんが子どもを見てないんじゃない?」

いやもう、刺さる刺さる(笑)

でもね。

私は思ったんです。

お母さんがボロボロのまま育児する方が、よっぽど危険だって。

だから園長先生にも伝えました。

「この時間があるから、私はまた笑顔で子どもと向き合えます」って。

ママがご機嫌でいることは、育児の一部です

これ、本当に大事。

日本のお母さんって、“自分を後回し”にしすぎなんです。

でも機嫌の悪い母、余裕のない母、疲れ切った母。

子どもって全部感じ取ります。

だから私は、
ママが美容室に行くのも、
カフェに行くのも、
昼寝するのも、
大賛成です。

育児から逃げてるんじゃありません。

育児を続けるために必要な補給です。

「母親なんだから我慢」は、もう古い

もちろん子どもは大切。

でも、お母さんも人間です。

24時間365日、自己犠牲だけで生きられる人なんていません。

なのに真面目なママほど、

  • 私が頑張らなきゃ
  • もっとちゃんとしなきゃ
  • 預けるなんて悪い母かも

って自分を追い込みます。

違います。

頼れるものは頼っていい。

一時保育、ファミサポ、家事代行、宅配、実家、夫、行政。

使えるものは全部使ってください。

税金払ってるんですから遠慮しなくていい(笑)

誰も自分の“ご機嫌”は取ってくれません

ここは少し厳しいことも言いますね。

待っていても、誰かが完璧に助けてくれるわけじゃないんです。

だからこそ、

  • 自分が何をすると楽になるのか
  • 何が好きなのか
  • どうしたら笑えるのか

それを自分で知っておくことが大切。

私はよくママ達に言います。

「お母さんが笑ってる家は、だいたいうまくいく」って。

逆に、お母さんがずっと我慢している家は、どこかで無理が出ます。

育児は“頑張り大会”じゃありません

SNSを見ると、

  • 手作りご飯
  • 丁寧な暮らし
  • 知育
  • 完璧ママ

キラキラしています。

でも現実は、

冷凍うどん最高。
アンパンマンありがとう。
YouTube様お願いします。
そんな日もあります(笑)

それでいいんです。

ちゃんと休みながら、笑いながら、時々手を抜きながら。

その方が、子どもは安心します。

今しんどいママへ

もし今、

  • イライラする
  • 子どもに優しくできない
  • 涙が出る
  • 一人になりたい

そう思っているなら。

まず休んでください。

そして、“母親なのに”を捨ててください。

ママが幸せでいること。
それは贅沢ではなく、育児に必要なことです。

あなたが笑える時間を、どうかちゃんと作ってくださいね。

赤ちゃんの名前、本当にその名前で大丈夫?|助産師として伝えたい命名の話

赤ちゃんの名前を考える時間って、幸せですよね。

スマホ片手に漢字を調べて、
画数を見て、
響きを比べて、
「この子にぴったりの名前を」と悩む。

妊娠中の楽しみのひとつです。

でも助産師として長年たくさんの赤ちゃんを見てきて、今日は少しだけ“おせっかい”を言わせてください。

名前は「親の作品」ではなく、その子が一生使うもの

最近、本当に増えました。

読めない名前。
説明できない当て字。
神様みたいに壮大すぎる名前。

もちろん、親御さんの愛情は分かります。
「特別な存在だから特別な名前を」
その気持ちも理解できます。

でもね。

その名前、80歳になっても自然に呼べますか?

これ、案外大事なんです。

昔の人は「名前負け」をとても気にしていました

私が子どもの頃は、祖父母や産婆さんが命名に関わる時代でした。

その時によく聞いた言葉があります。

「この子にはもったいなくない名前を」

子どもの頃は意味が分からなくて、
「私って大した人間じゃないってこと?」なんて拗ねたものです(笑)

でも今なら分かるんです。

昔の人は、
名前がその子の重荷にならないように考えていたんですね。

あえて控えめな名前をつける。
その子自身が人生で名前を超えていけるように。

これは親の愛情だったのだと思います。

「良い漢字」を詰め込めば良い名前になるわけじゃない

例えば昔は、

  • 恒一

そんな“余白”のある名前が多かった。

反対に、今は

  • 皇帝級
  • 神話級
  • 宇宙規模

みたいな勢いの名前も増えました(笑)

でも人間って、名前から無意識に印象を受けるんです。

たとえば「智」という字。

とても立派な漢字です。
賢さや才能、叡智を感じます。

一方「知」は少し柔らかい。

物事を理解する。
人の気持ちを知る。
そんな温度があります。

どちらが良い悪いではありません。

でも私は、頭が良いだけの人より、
人の痛みが分かる人の方が、ずっと素敵だと思っています。

キラキラネームを助産師が心配する理由

ここ、ちょっと現実的な話をしますね。

医療現場では、名前は命に関わります。

薬。
点滴。
処置。
検査。

名前の確認は絶対です。

だから読めない名前、変換できない漢字、聞き取りにくい読み方は、実際かなり神経を使います。

災害時や救急搬送の時、
医療崩壊レベルの混乱時には、なおさらです。

これは決して「個性を否定したい」のではありません。

ただ、命を預かる側として、

誰でも読める”って、実はものすごく大事な優しさなんです。

赤ちゃんは「親の所有物」ではありません

ここは少し厳しいことを言います。

赤ちゃんは、親のアクセサリーではありません。

SNS映えのための名前でもない。
親の夢を乗せる看板でもない。

お腹に宿った瞬間から、
その子にはその子の人生があります。

そして名前は、
その人生で何万回、何十万回と呼ばれるものです。

  • 保育園で
  • 学校で
  • 就職で
  • 病院で
  • 老人ホームで

人生の全部に付き添います。

だから私は、
「親が満足する名前」より、
“その子が生きやすい名前”を考えてあげてほしいのです。

名前は「願い」より「祈り」くらいがちょうどいい

私は、名前って少し曖昧なくらいが美しいと思っています。

大きすぎる期待を背負わせない。
でも、優しさや幸せをそっと込める。

それくらいが、ちょうどいい。

だって人生って、親の思い通りにはなりませんもの(笑)

トンビがタカを産んだら拍手喝采。
でも大抵は、普通に愛嬌あるトンビ一家です。

それで十分幸せじゃないですか。

これから赤ちゃんの名前を考えるあなたへ

今は検索すれば、
「人気ランキング」も
「運勢」も
「キラキラ度」も出てきます。

でも最後に大切なのは、

  • 人に呼んでもらいやすいか
  • その子が説明に困らないか
  • 年齢を重ねても自然か
  • 名前が人生の足かせにならないか

そこだと思うのです。

名前は、親から子どもへの最初の贈り物。

だからこそ、“愛情”だけでなく、“想像力”も添えてあげてくださいね。

そして何より。

その子が将来、
自分の名前を好きになれますように。

「妊娠中の食事が不安なあなたへ|助産師が伝えたい栄養不足と“頑張りすぎない妊婦生活”」

妊娠が分かってから、
「何を食べたらいいの?」
「これって赤ちゃんに悪い?」
「つわりで食べられない…」

そんな不安で検索ばかりしていませんか?

実は妊婦健診をしていると、多くの妊婦さんが同じ悩みを抱えています。
私たちは長年助産師をしてきて、ひとつ強く感じていることがあります。

それは
今の妊婦さんは“カロリーは足りているのに栄養が足りていない”ことが本当に多いということです。

妊娠中の食事で本当に大切なのは「量」より「中身」

「ちゃんと食べています!」
そうおっしゃる方は多いです。

でも食事内容を見せてもらうと、

  • パンとカフェラテだけ
  • 麺類だけ
  • 甘いもので済ませる
  • コンビニ食中心
  • 野菜ほぼゼロ

…なんてことが珍しくありません。

忙しい。
仕事がある。
疲れて作れない。

ええ、分かります。
私も母親ですから。

でもね、ここだけは助産師として少し口うるさく言わせてください。

赤ちゃんの身体は、お母さんが食べたもので作られます。

これは脅しではなく、現実です。

妊娠中の栄養不足が心配な理由

妊娠中は葉酸、鉄分、たんぱく質、カルシウムなど、赤ちゃんの発達に必要な栄養がたくさんあります。

不足が続けば、

  • 貧血
  • 切迫早産
  • 強いむくみ
  • 体力低下
  • 産後の回復遅延

などにつながることもあります。

特に切迫で長期安静になると、本当に筋力が落ちます。
「36週で安静解除!」と言われても、そこから急に体力は戻りません。

お産は体力勝負。
赤ちゃんはどんどん大きくなります。

だから私は、妊娠中の食事を軽く見てほしくないのです。

「完璧に食べなきゃ」と思わなくていい

ここ、大事です。

この話をすると、真面目な妊婦さんほど自分を責めます。

でも私は、
「毎日完璧な和定食を作れ」なんて言いたいわけじゃありません。

つわりの日もある。
何もしたくない日もある。
泣きながらコンビニおにぎり食べる日だってあります。

それでもいい。

ただ、“食べやすいもので少しでも栄養を足す意識”を持ってほしいのです。

例えば、

  • おにぎりだけ→ゆで卵を追加
  • パンだけ→チーズを足す
  • カップ麺だけ→冷凍野菜を入れる

それだけでも違います。

妊婦さんってね、頑張りすぎるんですよ。
でも赤ちゃんを育てるのは、根性じゃなく「積み重ね」です。

お産の森がいつかやりたい「こども食堂」の夢

実は私はずっと前から、
いつか「こども食堂」をやりたいと思っています。

そこには、

  • 妊婦さん
  • 子育て中のお母さん
  • お留守番している子どもたち

みんなが集まれる場所。

理由は、私自身がしんどかったからです。

妊娠中、体調が悪くて家事ができない。
産後は心がボロボロ。
子どもに申し訳ないと思いながら仕事をしていた時期もありました。

知らない土地で、頼れる人もいない。
「助けて」が言えない。

そんな経験があるから、今しんどい妊婦さんを見ると放っておけないのです。

みんなで食べるご飯は、心を助ける

私は思うんです。

食事って、栄養だけじゃない。

誰かと「美味しいね」って言いながら食べること。
それだけで救われる日があります。

だから将来は、

  • 一緒にご飯を作って
  • 子どもを見守り合って
  • お箸の持ち方を教えたり
  • 他愛ない話をしたり

そんな場所を作りたい。

もちろん、“お客様”では成り立ちません。
みんなで少しずつ手を貸し合う場所です。

子育ても妊娠も、本来はそういうものだったはずなんですよね。

妊娠中、不安になったら一人で抱え込まないで

今はSNSを見るたび不安になる時代です。

「あの人は丁寧な妊婦生活してるのに…」
「私は全然できてない…」

そんなふうに落ち込む必要はありません。

大切なのは、今日から少し整えること。

  • 一口たんぱく質を増やす
  • 水分をちゃんと飲む
  • 少し歩く
  • 誰かに頼る

それで十分、前進です。

妊娠は、ひとりで頑張るものじゃありません。

お産の森は、
「ちゃんとしなきゃ」で苦しくなっている妊婦さんの味方でいたいと思っています。

そしていつか、みんなで笑いながらご飯を囲める日を夢見ています。

だってね。

食べることって、生きることそのものですから。