全ては自分に起きてる事

※こちらの文章を読んで不快な思いをされる方は
読まないで結構です。

助産師外来で話す事

その時はピンと来なかったり、表現がきつかったり
感じるときもあるかも知れません。

ご存知ない方は仕方ありませんが
医師や助産師はエビデンスや経験に基き
妊娠中やお産中、そして産後をイメージしながら
その方にとってどんなケアや指導が必要かを
健診の度に検討して関わっています。

そのくらい妊娠中から産中、産後は
目まぐるしく体が変化していきます。

とくに妊婦後期に入ってくると、
その週数毎の妊婦健診での診断が後のお産に
影響してきますので五感を研ぎ澄まして
診ているんですね。

高齢出産ともなるとハイリスクですので
経産婦ならば前回のお産の経過と今回の妊娠経過を
照らし合わせどの程度まで身体が耐えうるか。
初産婦ならば経膣で産む事ができるか
安全に出産していただく為には何にきをつけて
生活していただがなければならないか。

本当に様々な事を思考しながら妊婦健診を
行っているのです。

経産婦によくあるのは前回のお産の体験を誇示される
ことがありますが、上の子と年齢が5歳程度空いている
経産婦の記憶はあまり当てになりません
5年空いていると組織も5歳老化しているわけで
決して同じお産にはならず、大抵お産がこじれたり
出血が多くなったりと短期間でお産を繰り返した
経産婦よりはリスクが高くなります。
もちろん、多少の難産でしたら助産師や看護師の腕で
その難産を本人に気付かれないように対処しますが
やはり産後の身体は覆い隠せません。

育児だってあやふやですし、前回出来てたことが
今回できないといった20代のお産と30代のお産40代の
お産では全く違う様相になってくるのは
当然の事。

ですから、その方に合わせた指導が必要になるわけ
ですが、その前にご自身が自身の体に向き合って
準備してくださらないと、知識や見立てばかりを
ご本人に浴びせてもただの猫に〇〇になってしまいます。

お産の森の強みといいますか、他院との差は
オーダーメイドの指導。プレミアム指導なのです。
体型、姿勢や癖、生活習慣、食生活、
話している内容の傾向、表情など客観的な情報から
大袈裟にいえばその方の生き様まで寄り添い
お産に臨みます。性格もお産に影響しますので
できれば妊婦の間はポジティブシンキングかつ
アグレッシブでいただきたいですね。

せっかくプレミアムな助産師外来を受けていながら
指導をスルーされる妊婦さんには
もったいないと思いますが
それでもいいと思ってます。

それさえもその方の生き様なのですから
私たちが捻じ曲げる事でもなし
捻じ曲げれるものでもなし

それも含めて私たちは寄り添うのです。

頑張ってきたことも、
頑張れずにろくな食事をされなかったことも
身体が重くてのんべんだらりと暮らしたことも
育児が忙しくても家族にお願いと言えなかったことも
くだらない事でイライラして何回も喧嘩の声を
赤ちゃんに聞かせてしまったことも
ときには赤ちゃんを忘れてがむしゃらに
没頭したことも

全てわかって寄り添います。

十月十日を巡ってきたこと
陣痛見てればいろいろわかる
ただ今できることは静かにお産を待つことだけ
全部受け入れて、全部出しきるまで
ずっとそばに寄り添うだけが助産師の仕事

そして女性が生まれ変わっていくのを見届けるのも
助産師。
そのために助産師外来での関わりや妊婦の
意向や思いの情報共有は重要です。

助産師外来のかかわりで知り得た妊婦さんの
お姿を元にその日に担当するスタッフと
更に情報共有し
その方に合わせたペースで安全を保ちつつ
寄り添っていくだけです。

お産が終わった時に皆さん知るでしょう
そんな十月十日だったと

そして育児が始まるのです。

いえるのは、一人では何にもできないということ
専門家の知識は頼るべきであるということです。

どうしても助産師外来始めのころは
医師の立場とはちがう、助産師を低く
見られている妊婦がいらっしゃいますが
結局はお産まで頼りになるのは助産師なのです。
助産師は法律上
「正常妊娠から分娩、産褥経過を診る事ができる」
と定められているわけですから
正常経過の場合は医師の立ち会いは必要ありません。
全て助産師の判断で経過を取り仕切れる資格があります。

お産の時に医師が間に合うか間に合わないかは
正常分娩の場合さして重要ではありません。
吸引分娩ともなると異常分娩ですので当然
医師が行います。

お産を楽しく乗り越えるにはいかに助産師と
仲良くなれる(信頼関係)かだと思うのです。

人の体を長く深く診る仕事をしてますと
口にしない声を聞いています。
幻聴などと揶揄わないでください。

自分を低く見られているのが分かる相手と
楽しい時間を過ごせるでしょうか?

低く見られていようが高く見られていようが
プロですからやる事を変えることは当然ありません。
しかし、私らも人間ですからね
できることならお互いリスペクトした関係で
お産に寄り添いたいですね。