皆さん、ごきげんよう。
ちょっとおせっかいだけど現場を長く見てきた助産師から、今日は少し重たいけれど大事なお話です。
今回は「産後 出血 原因」「胎盤遺残とは」「医療ミスかどうか」といった検索でもよく見かけるテーマについて、実際に相談を受けたケースをもとにお話しします(ご本人の了承済みです)。
■産後3週間後の大出血…原因は?
ある方が出産後、産後3週間で突然の大量出血。
病院で診察したところ、原因は「胎盤遺残」でした。
胎盤が子宮内に一部残ってしまう状態ですね。
すぐに処置が行われたのですが、ここで問題が起きます。
実はその胎盤、「癒着胎盤」だったんです。
■癒着胎盤とは?リスクを正直に話します
「癒着胎盤」というのは、胎盤が子宮に強くくっついて剥がれにくい状態。
これ、珍しいと思われがちですが、
現場から言うと、決してゼロではないし、想定外で出てくることもある厄介なケースです。
この状態で胎盤を剥がす処置をするとどうなるか。
・大量出血のリスク
・子宮に穴が開く(子宮穿孔)
・腸まで傷つく可能性(腸穿孔)
今回もまさにそのケースで、処置はかなり難航し、最終的には外科手術で腸を一部切除することになりました。
■「これって医療ミス?」という疑問
ここ、皆さん気になるところですよね。
結論から言います。
これは医療ミスではなく、手術に伴う合併症です。
少し厳しい言い方になりますが、医療は100%安全なものではありません。
どんなにベテランの医師でも、一定の確率で合併症は起こり得ます。
私自身、大学病院時代から
若手・ベテラン問わず、同様のケースを複数見てきました。
■なぜ起きるのか?体の背景も関係します
癒着胎盤が起こりやすい背景としては、例えば
・過去の人工中絶(特に複数回や処置が荒かった場合)
・妊娠初期の出血やトラブル
・子宮内のダメージの既往
つまり、医療側だけの問題ではなく、体の状態が関係することも多いんです。
■むしろ「守られたケース」でした
今回のケース、結果だけ見ると大変そうに感じますよね。
でも現場目線で言わせてもらうと、かなり守られた、運の良いケースです。
なぜか。
・迅速に対応された
・外科対応が間に合った
・子宮が温存された
・命が助かった
・赤ちゃんも無事
場合によっては、子宮全摘、人工肛門…ということも現実にはあります。
だから私は正直にこう思いました。
「いい医療者に当たったね」と。
■医療者は敵ではありません
最近、「医療ミス」「医療事故」という言葉が先行しがちですが、
現場の人間は、24時間、本気で命を守ろうとしています。
夜中の大出血、緊急輸血、バタバタの現場。
それでも最善を尽くしているんです。
患者さんを傷つけようと思って医療をする人、私は一人も見たことがありません。
■妊婦さん・産後ママへ伝えたいこと
ここからはあなたへのメッセージです。
もし同じような場面に出会ったら、まずは「怖かった」「大変だった」その気持ちは大事にしてください。
でも同時に、
・どんな説明を受けていたか
・どんなリスクがあったか
・何が最善だったのか
一度、冷静に振り返ってみてほしいんです。
緊急時って、本当に説明が頭に入らないものですからね。
■まとめ|産後トラブルと向き合うために
・産後の大量出血はすぐ受診
・胎盤遺残や癒着胎盤は誰にでも起こり得る
・手術には合併症のリスクがある
・医療は完璧ではないが最善を尽くしている
・感情と事実は分けて考える
■最後にひとこと
命があって、赤ちゃんも元気。
それって、当たり前じゃありません。
これから始まる育児、体力も気力もいります。
だからね、
誰かを責めることにエネルギーを使うより、
これからの生活に力を残しておいてほしい。
その方が、きっとあなたも赤ちゃんも幸せです。
ちょっとズバッと言ったかもしれませんね。
でも全部、あなたと赤ちゃんを守りたいからです。
現場叩き上げの助産師より。